本末転倒・主客逆転

水着問題、「最終的には北島選手の判断」 ミズノ社長(2008年05月23日朝日新聞)  ミズノの水野明人社長は22日、個人契約を交わしている競泳男子平泳ぎの北島康介(日本コカ・コーラ)の着用水着について「最終的には彼の判断だと思う」と話し、北島がスピード社製着用を希望した場合、その意向を尊重せざるを得ない考えを示した。  大阪市内の決算発表の会見で記者の質問に答えた。北島が他社製品を着用することについて「(会社として)認めるとか、認めないとかいえる立場にない」と言葉を濁した。  日本水泳連盟がアシックス、デサントを含む国内3社と水着提供の契約を結んでいるため、日本代表選手は北京五輪で世界新記録を連発しているスピード社製の水着を着用できない。水野社長は「さまざまな前提や状況があり、場合によっては受け入れられないこともあるだろう」とも話した。 ~:~:~  北京オリンピックを目前に揺れに揺れている水着問題。先日も、北島康介選手の、「(正直言って)うっとうしい」との発言もありました。実際そのとおりだと思います。実際にレースで戦って、記録を出しているのは、水着でなく、選手自身なのですから。今の報道の在り方は、誰が勝ったか、誰が記録を更新したかよりも、着ていた水着が何製かに偏りすぎている感があります。  スピード社の水着は、水着本体がほとんど水分を吸収しないので、軽く感じ、フィット感も良く、選手の動きを妨げることを最小限に抑えたこれまでにないすばらしい製品だそうですね。しかし、国際水泳連盟は問題なし、つまり浮力の優位性における科学的証拠はなしと発表しています。言い換えれば、これを着たからと言って、自分のポテンシャルよりも別に早く泳げるわけではないということです。  たしかにスピード社製の水着はすばらしいのでしょう。しかし、水着問題が加熱してからは、「スピード社製を着れば大丈夫!早く泳げる!」と自分自身が思い込んで、その結果早く泳いでいるという要素が強いのではないでしょうか。一流選手の心身はとても繊細で、まるで精密機械のようだと言われます。一般人から見ればたわいのないことでも、その選手に大きく作用することもあります。不安要素はひとつでも取り除いておきたいという気持ちは当然のことと理解します。  「一流の選手は一流の道具にこだわる」。 弘法大師も字の失敗を筆のせいにした事があるらしいですが、その一方で、道具が一流かどうかにはこだわらず、自分に合っているかどうかにこだわり続けた一流野球選手がいました。 新庄剛志さんです。新庄さんは、新人のときに買った7500円のものを、皮ヒモが切れる度に取替えては、しっかりと手入れをしながら引退まで使い続けていました。引退の際に、ずっと使い続けたグローブを指し、「こいつがもうプレーできる限界だと言っていた。」とも言ってましたね。  選手が着用するものや、道具にこだわり、大事にするのは当たり前です。良い物を追求することも必要だと思います。しかし、道具に振り回され、自分を見失うのでは本末転倒です。今は、水着が「主」で、選手が「客」となってしまっています。しかし、北島選手は、強い自分をしっかり持った超一流のアスリートです。スピード社製の選択にかかわらず、彼なら、大舞台で一流のパフォーマンスを見せてくれるに違いありません。 ~:~:~:~:~:~:~  整体の中にも、道具を使う療法があります。しかし、その道具をどのように使うのはあくまで施術者自身です。施術者の能力が問われるのに、手技も道具使用も変わりありません。最後はいつも自分の問題です。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆  ↓励みになります。↓1日1回のクリックおねがいしま~す blogRanking にほんブログ村 健康ブログへ
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