こういう利用のされ方もイイかな。

 今日(日付変わって昨日)夕方、男性の声で当日予約の電話がかかってきました。「今日はまだやってますか?」 7時からの患者さんが最後だったので、「はい、では8時10分ごろいらしてください。」と答えました。受付時にうかがった名前に聞き覚えがあったので、カルテを調べてみたら以前に1度だけいらした患者さんでした。  前回はとにかく背中のコリがひどい状態で数日間つらいまま過ごし、意を決して整体を受けに来たのでした。術後、痛みの取れ具合や姿勢の状態などかなり改善し、本人も満足の様子でしたが、「後は自分でなんとかします。」と言って次回の予約は取ってはいきませんでした。  それで数ヵ月ぶりのご来院となった今回、やはり背中のコリ・痛みがひどく、とくに昨日は眠れないほどだったらしいです。前回同様に左側への側湾が見られ、声にも張りがなく、疲労もピークに達しているといった感じでした。  しかし、本来このような「○○が凝ったから整体してくれ。」とか、「今、時間あるからちょっとやってくれ。」みたいな駅前のクイックマッサージやどこかのリラクゼーション店のような感覚で利用されるのは、私の本意ではありません。たしかに、コリ・痛みなどのつらい症状や気になる歪みなどの解消・緩和を謳ってはいますが、それは、けっして表面的・一時的なものではなく、患者さんが痛みや歪みを気にしない健康な状態を手に入れ、それを継続してもらうことが、私の整体の目的です。     痛くなったら来るみたいな利用の仕方では、健康状態になるには程遠く、「ちょっと良くなればいい。」くらいの感覚でいるなら、そういうお店に行っていただければいいと考えています。実は、この男性の施術を始める前にもそんな気持ちでいたのでした。  しかし、いざ施術が始まれば真剣に患者さんの身体の訴えに向き合います。患者さんは、あまりの背中の痛さに夜も眠れなかったはずが、気がつくと、だんだん身体が楽になってきて、心も安心したのでしょう。ほぐし中にスースーと眠ってしまいました。こうやって患者さんが信頼して、身をまかせてくれ、それに応えて結果を出す。整体をやってて良かったと思う瞬間です。  最後に骨格の調整をして、施術は終了し、背中のコリ・痛みの取れ具合や鏡で姿勢のチェックをしてもらいました。その時に、患者さんから出た言葉が、   「あ~、思い切って来て良かった。」 でした。今度の言葉には張りがありました。もちろん姿勢もバッチリ直ってます。その言葉を聞いて、私は、先程までの考えを思い直しました。「そうか、この人は、今まで来たくても来れなくて、いよいよどうしようもなくなって、藁をもつかむ思いで電話をくれたんだ。」その期待に応えるのも、整体師の仕事なのだと。  こちらの提案に近い形で、施術を重ね、だんだんと状態が良くなり、患者さんが健康になっていく様を見るのが一番うれしいのですが、時間的なものやその他の都合で、みんながみんな整体を定期的に受けられるわけではありません。つらいのをガマンしてガマンして、どうしようかと思った時に、前に受けた私の整体を思い出してくれる。そして、施術を受けて、来て良かったと言ってくれる。これもまた、うれしいことです。 ~:~:~:~:~:~:~  整体院には、いろんなタイプのいろんな考えの患者さんが来院されます。しっかりと主体をこちらに持った上で接することは大切ですが、ただこちらの持論を振りかざしていては、患者さんの満足は得られません。患者さんの思いを汲み取る余裕がほしいですね。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆  ↓励みになります。↓1日1回のクリックおねがいしま~す blogRanking にほんブログ村 健康ブログへ
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