患者さんサイドから見てませんでした

 つい先日、骨盤と股関節の歪みが気になるという若い女性の患者さんがいらっしゃいました。歩いたり、動いたりすると、股関節が「パキッ」 と鳴るのが最近とくに気になるとのことで、携帯サイトの『Katy』を見て来てくださいました。  O脚は見られなかったのですが、施術メニューとしては、O脚改善プログラムに近いかたちですすめていきました。ひととおり施術が終わり、立ち姿(左寄り・左重心)と、股関節の可動域の改善、歩行時の歩きやすさなど効果を確認していただきました。お着替えのあと、施術内容の説明・術後のアドバイスをしたのち、お会計の段になって、患者さんと行き違いが生じました。  私が、「携帯サイトを見てのご来院なので、初診料は結構です。施術料の4,600円のみ頂戴いたします。」 と申し上げたところ、「えっ?1,000円じゃないんですか?」 と言われてしまいました。どうやら、初回はお試しで、初診料の1,000円のみで整体が受けられると思っていたらしいのです。しかし、施術の結果自体が良かったせいもあって、料金についての説明を再度したところ、ご理解をいただき、施術料を支払っていただくことができました。  この行き違いの原因は、ひとえに私側にあります。患者さんに誤解を招くような表示方法を取っていたせいなのです。整体にかかる料金は、初診料(初回料・初検料とも表記する場合あり)が○○円、施術料が○○円と表示し、初回はその合計金額を、2回目から施術料のみをいただくのが一般的で、私も開業当初からそれに倣っていたのです。しかしこの表示方法では、初診料が、初回時に別途かかる料金なのか、初回これだけ支払えばいい全額なのかあいまいで分かりづらいのです。  整体院サイドとしては、「検査に時間がかかるし、カルテも作成するし、初診時に別途費用がかかるのは当たり前でしょ。」 と思ってしまいがちです。現に、今まで私自身がそうでした。しかし、その『当たり前』や『常識』は、あくまで整体院サイドのものであって、患者さんサイドでは、『当たり前』や『常識』でもなんでもありませんでした。私は、「常に患者さんサイドから物を見るべき」 と言っておきながらまったくできていなかったのです。  さっそく反省し、その日の夜、携帯用・パソコン用ホームページ共に、料金の表示方法を改め、初回にかかる合計金額が分かるように修正しました。実は今までも、「自分がこのホームページ見るんだったら、この方が見やすいな。」 と考えながら、少しずつ修正を加えてきているのです。これからもより一層、見やすく分かりやすいホームページを目指して、改善し、情報発信していきたいと思います。 *ホームページや院内掲示物で、こうした方が見やすい・こんな情報も掲載してほしいなど、ご意見・ご要望ありましたら、ぜひお聞かせください。 ~〈整体師を目指す方へ今日の一言〉~  もう一度、自分の立ち位置や、視点、視線を見直してしましょう。本当に患者さんサイドに立って物を見ることができていますか?
2024年4月
« 3月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930