商品と共に、体験も売るお店

マクドナルド:新型店舗で高級感を演出 ユニホームも一新(2010年4月26日毎日.jpより抜粋)   日本マクドナルドは、店舗の内外装やメニューを改めた新型店舗の展開を始めた。ゆとりを持たせた店内設計と全席禁煙、LEDによる照明の採用、ユニホームの一新などで高級感を演出。一方、商品価格は従来店舗より10~50円引き上げる。  東京都渋谷区、港区など都心部の13店舗をフランス人デザイナーを起用して改装した。赤や黄色を中心にした従来店のデザインを、黒や茶色など落ち着いた色合いに変更。ソファの導入や座席の間隔を広げることで、ゆったりすごせるよう工夫した。  都心部の店舗は、テナント料などコストは高いが商品価格は郊外店と同じで「バランスがとれていなかった」ことから、「サービスと引き換えの値上げがどこまで受け入れられるかの実験」のため、新型店舗の導入を決めた。さらに増やすかは集客力を見極めた上で検討する。
~:~:~
 デフレ不況と言われて久しい昨今、そのデフレの牽引車とまで呼ばれたマクドナルドが、低価格戦略を見直し、都心に高級店を出してきました。私はこれを大いに支持したいと思います。  低価格一辺倒からの脱却は、メガマックやクォーターパウンダー、最近の期間限定の高級バーガーにも見られていましたが、そのどれもが「商品を高級化する」というものでした。今回、その成功に加え、新たに「店舗自体を高級化する」という戦略に打って出たのです。  まあ、「新たに」と言っても、以前には、スタバなどのコーヒーショップに対抗して、“マックカフェ”をオープンさせ、店舗・ブランドイメージの高級化を狙って、見事にコケてしまったのですが、その時とはまた違う展開を期待するということで、私としては「新しいチャレンジ」、というふうに見ています。  マックカフェの時は、ただ単に、コーヒーショップブームにあやかろう、そしてあわよくば低価格のイメージを変えてもらおうという安易な発想に見えたのですが、今回はしっかりとしたコンセプトがあるように感じます。それは、マックの商品だけでなく、空間演出やサービス、つまり来ていただいたお客さまに「体験を売ろう」というものです。  実は食べ物の味は場所で変わります。どこで食べるか、誰と食べるかで、おいしさがまったく変わってしまうのです。例えば、スーパーや百貨店などで、『駅弁大会』と称して全国の有名な駅弁を売っていたりするイベントありませんか?それ、期待していたとおりのおいしさでしたか?  というのも、実は昔、まだ独身だったころ、バイクツーリング先で食べた駅弁(←バイクかよっ。電車じゃねぇのかよ!)と同じものが偶然スーパーで売られていて、喜んで買って、家で独りで食べたのですが、思ったほどおいしくなかった思い出があるのです。きっと、あの駅弁は、あの風景の中で、あの仲間と食べたからものすごくおいしかったのでしょう。  もちろん、商品単価を上げるなら、その商品の素材やパッケージなんかにも、こだわりが感じられなくてはなりません。しかしそれ以上に、あの空間でマックを食べるという体験をしてもらい、仲間と、家族と、恋人と、幸福感・満足感を共有してもらえるのであれば、他店よりも単価が高くても、その付加価値は認められるものだと思います。おそらく、その最強例が、東京ディズニーリゾートでしょう。  このマックの挑戦が成功するかどうかが、デフレ脱却のサインになるかもしれませんね。
〈整体師の味方コメント〉
 整体も、料金を安くすれば、または同じ料金で施術時間を長くすれば、患者さんが増えるかと言えば、そうではありません。いくら安くても、効かない整体には誰もお金は払いたくありませんから。それよりも、患者さんの信頼をかちえるにはどうしたらいいかを考えるのが先だと思います。 ========================= 《メルマガ『まぐまぐ』発行しています》 『整体師のミカタ』 に関してご意見やご要望などが ございましたら、お気軽にお知らせください。 http://www.mag2.com/m/0001002720.html   これからもどうぞよろしくお願いいたします。   =========================
2024年3月
« 2月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31