勝負に懸ける姿勢が見事でした。〇

日本男女とも中国に完敗…銅メダル/卓球<卓球:世界選手権団体戦>◇7日目◇29日◇モスクワ ([2010年5月30日]nikkansports.comより)

 日本は男女ともに中国に敗れ、女子は5大会連続、男子は2大会連続の銅メダルとなった。3位決定戦は行われない。

 日本女子は8連覇中の中国に0-3で敗れ、27年ぶりの決勝に届かなかった。第1試合で世界ランキング8位の福原愛(ANA)が同4位の丁寧に2-0から逆転負け。平野早矢香(ミキハウス)は同1位の劉詩■に1-3で敗れ、石川佳純(ミキハウスJSC)は同3位の郭★にストレート負けした。

 日本男子は5連覇を目指す中国に0-3で敗れ、33年ぶりの決勝進出はならなかった。1番手の吉田海偉(フリー)が北京五輪シングルス覇者の馬琳に1-3で敗れ、エースの水谷隼(明大)は世界ランク1位の馬龍に0-3で完敗。岸川聖也(スヴェンソン)も張継科に1-3で屈した。 ※■は雨カンムリに文の旧字体、★は品の口がそれぞれ火

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 先週、仕事が終わって、夜何気なくTVのスイッチを入れたら、たまたまテレ東で世界卓球の中継をやっていて、観ていたらだんだん面白くなってきて、気がついたら中継が始まるのが楽しみになっていました。昨日の準決勝もTVの前でこぶしを握りしめながら応援していました。 男女とも中国の壁は厚く、高いものでしたが、一昨日、ベスト4を決めた準々決勝も、昨日惜敗した準決勝も選手みな、勝負に懸ける姿勢が見事でした。

 とくに、女子の選手の姿勢に感動しました。平野選手の無心を窺わせるあの表情・たたずまい、福原選手の準々決勝第5試合の落ち着いた中にも、自信みなぎる力強い試合運び、そしてその前、第三試合石川選手、格上の選手にゲームカウント2-0とリードされてからの見事な逆転劇!今大会日本勢でのベストバウトでしょう(“バウト”は格闘技の時に使う表現ですが、この場合はあえてそう言います)。絶対にあきらめない、絶対に勝つんだ!ポイントを決めるんだ!という勝負に懸ける姿勢が、ものすごい集中力が石川選手から伝わってきました。

 石川選手は、まだ17才。きっと試合中にもどんどん進化しているのでしょう。もしかしたら、2年後の世界卓球では、福原選手を抜いて、石川選手がエースになっているかも・・・そんな可能性を思わせる試合展開でした。男子も水谷選手中心にどんどんレベルアップしています。今回は、健闘およばず、中国にははね返されましたが、けっして破れない壁でも、乗り越えられない壁でもないと思います。「当たって砕けろ!」←砕けるのは、もちろん『壁』の方です。

 また、今回、卓球選手の身体能力の高さにあらためて驚かされました。あの一瞬の判断力、反射スピード、ボールコントロールの正確性、あの人たちがもし空手道をやっていたらどんなにすばらしい形や組手を見せてくれるんだろうと、思ってしまいました。卓球はオリンピック種目ですが、空手道はなぜかいまだに採用されていません。そういうのも、競技人口や選手層の厚さに影響しているのかなぁ、と感じると同時に、空手道も根気強くオリンピック採用を目指すべき!そう思いました。

〈整体師の味方コメント〉

 実は、私は今でこそ、空手道の師範代を務めていますが、中学・高校と部活は卓球部でした。実力はというと、高校の県西地区大会をギリギリ勝ち抜いて、県大会になんとか出場できるというくらいの平々凡々なレベルでしたが、それでも月曜から日曜まで、祝日も長期休みの間も、お盆や正月を除いて、毎日毎日卓球台に向かっていました。

 他のスポーツもそうかもしれませんが、卓球は練習を1日でも休むと感覚が狂います。たとえばネットの向こう側の相手の台が小さく感じて、ボールが入らなくなるのです。顧問の先生からよく、「前の感覚を取り戻すのには、3日かかる。」と言われました。そうやって、みな感覚を身体になじませて、瞬時の判断で身体がさっと反応できるように、毎日毎日練習をしているのです。

 本当に集中した状態だと、時に自分でも信じられないような動きができることがあります。アマチュアでも、たくさん練習をしてきた人なら、そういう経験をしたことはあるんじゃないでしょうか?集中力を養える経験を持つということは、その人にとってかけがけのない財産になります。

 

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