事故は起こるべくして起こる○

6児死亡事故容疑者、無届け事故も…物損も6件(2011年5月2日読売新聞より)

 栃木県鹿沼市樅山町の国道293号で児童6人がクレーン車にはねられ死亡した事故で、自動車運転過失傷害容疑で逮捕された日光市大沢町、運転手柴田将人容疑者(26)が過去8年間に計6件の物損事故を起こしていたことが1日、県警への取材でわかった。

 柴田容疑者は持病のてんかんの発作で意識を失い、児童6人を死亡させる事故を起こしたとみられている。県警は、6件の物損事故についても発作との関連を調べている。

 県警によると、柴田容疑者は2003年8月に今市市(現・日光市)で乗用車で電柱に衝突し、04年6月に同市で原付きバイクで転倒。09年2月に矢板市で、10年7月には日光市で事故を起こすなど計6件の物損事故を起こした。

 また、県警には届けていないが、この6件以外にもダンプカーやクレーン車で事故を起こしていたことが関係者への取材でわかった。07年3月、鹿沼市内で4トンダンプカーを運転、縁石に乗り上げて電柱に衝突した。同年8月には、日光市内で5トンクレーン車を運転し、田んぼに転落した。

 これらの事故について、柴田容疑者は「スピードを出していて、対向車をよけようとしたら縁石に乗り上げた」「近道しようとして落ちた」などと話しているという。

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 登校中の小学生の列にクレーン車が突っ込み、6人の子供の命を奪ったニュースを見た時、同じ小学生の娘を持つ私はとても動揺しました。この運転手に憤りも感じましたが、てんかんという持病があり、たまたま薬を飲み忘れて発作が出てしまい、事故を引き起こしてしまったという記事を後で読み、偶然が重なった不幸な事故だったという認識でおりました。

 しかし、この事故はけっして『たまたま』や『偶然』ではありませんでした。起こるべくして起こったのです。この悲惨な事故を起こした運転手は、3年前にも子供をはね、その他に6件の物損事故を起こしていたというのです。18歳で免許を取り、26歳まででこの件数は異常です。ほぼ毎年事故を起こしている計算です。

 以前、ブログでハインリッヒの法則について書きました。一つの大きな事故の後ろには、29個の事故なってもおかしくない危険な事例があり、その29の事例の後ろには、300のヒヤリとしたりハッとしたりする事例があるというものです。この運転手は遅くとも初めの物損事故を起こした段階で、免許を自主返納すべきでした。もっと言えばそもそも取得すべきではありませんでした。そうしていれば、この事故は起こらなかったのです。

 この運転手には、自分の運転が他人に大きな被害を生むかもしれないと予測しながら、それでも構わないと考え、あえて大型車両の運転を止めなかった『未必の故意』すら感じさせます。自分が運転中、制御不能に陥る可能性を自覚し運転を続けるのは悪質です。クレーン車をノーブレーキで歩道に突っ込ませるのは大変危険な行為です。それでも裁判での立証は難しいでしょうが、遺族感情からすれば、殺人罪が無理ならば、危険運転致死傷罪をと思いたくなる事故(事件)です。

  事故は不幸な偶然ではなく、起こるべくして起こるもの。そういう認識を持たない人はきっとまた事故を繰り返すでしょう。そしてその度に「自分はツイテない」と思うでしょう。しかしそれは大きな誤りです。事故を起こさせないためにどうすべきか、それを最優先に考えて行動していれば、ほとんどの事故は回避可能です。    

 

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