『空手を学ぶ』から『空手から学ぶ』へ○

 空手道場に、みんな何しに来ているかというと、当たり前ですが、空手を習いに来ています。私も指導員という立場ですが、先生に教えをいただいています。空手の技術を学んで、突きや蹴りが素早く、力強くなって、形も組手も上手になって・・・と、上達していくことは素晴らしいのですが、『空手を学ぶ』ことのみで満足してはいけないと考えています。

 もっと言えば、空手の技術があまり上達しなくても、その人が『空手から何かを学ぶ』ことができたなら、それは技術の上達以上に素晴らしいことだと思うのです。もちろん、まずは徹底して、『空手を学ぶ』。何も考えず、そのことに没頭すれば、自然と『空手から学ぶ』状態になると考えていますが、ここで言いたいのは、空手道の奥の深さです。その深さに気づかず、技術の習得のみに注力してはもったいないということです。

 この考え方は誤解を招いてしまったら、かなりお叱りを受けるでしょう。独りよがりの理想に過ぎないと批判する方もいるかもしれません。しかし私はこう考えたら、自分の腑に落ちるのです。40代半ばの自分が空手を続ける意味を見出せるのです。先達の創り上げてこられたこのすばらしい武道から、いったい自分がどれだけのことを学べるのか。おそらくその本質の手前の手前の序の口で終わるでしょう。しかし、それでもきっと私の中では、空手から多くのことを学んでいるのだと思います。

 しっかり基本・形・組手、すべての稽古を集中力を持って臨む。その中である時、以前と違う成長した自分を実感し、自信が持てるようになる。結果として、試合にも成績を残せるような実力も兼ね備える。それが一番いいかたちなのではないでしょうか。たとえ、試合に思うような成績が残せなかったとしても、その子が空手を通して、何かを掴んでくれていたら、それで十分なのではと思います。

 「空手をやってきたから、今の自分が在る。」そう胸を張って言える人に、私はなりたいし、子ども達にもなってほしいと思います。

 

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