この歳になって、読書感想文を書いてみました。○

 今は学生たちは夏休み。夏休みと言えば・・・宿題です(苦っ)。私は子供のころ、夏休みの宿題で、理科の自由研究と読書感想文が大の苦手でした。読書感想文は、本のあらすじを途中まで書いては、ここではこう思いました。またあらすじを書いては、こう感じました。みたいな感じで、書き進めて枚数をかせいでごまかしていました。なんか読書完了証明書のようになってましたね。

 小5の娘が、読書感想文が必須の宿題なので、書くのがどれくらい大変か試しに自分で書いてみようと思い、何十年ぶりに読書感想文に挑戦してみることにしました。本は、小学高学年で読める物で考えて、『冒険者たち』を選びました。ちなみに、娘はこの手の物はあまり読みません。

 冒険者たちは、私が子供のころに見ていたTVアニメ『ガンバの冒険』の原作本です。読むにあたってイメージが湧きやすい物を選ぶのは少しズルい気もしたのですが、一度読んでみたいとは思っていたので、良い機会でした。それでは、小学生に戻った気分で書いてみることにします。

 以下、ストーリーは完全にネタバレです。結末にも触れていますので、知りたくない方は読まないでくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

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『冒険者たち』を読んで                                             坂谷 謙一

 

 この物語を読んで、一番最初に思ったことは、「私も冒険がしたい!」でした。船乗りねずみのヨイショが言っていた、船の上から見る海の景色のすばらしさを読んでいたら、すぐにでも大海原のど真ん中に、行ってみたくなりました。海は見たことも入ったこともはありますが、もちろんそれは海岸でのことです。ぐるっと見渡す限りの水平線なんて見たことありません。私はガンバ達が、とてもうらやましくなりました。

 しかし町ねずみのガンバが もし特に不満がないからと、家の貯蔵穴にい続けることを選び、マンプクの誘いを断っていたなら、一生、あの海は見られなかったと思います。そこに危険が待ち受けているかもしれなくても、恐れず、挑戦しなきゃダメな時が、きっとあるのだと思います。それをガンバは逃さなかったからこそ、あの景色を見られたのです。

 そしてまたこの物語は、ただ、ねずみのガンバが冒険の海に出る、というだけのお話しではありません。夢見が島で生き残っている忠太の仲間達、島ねずみを、ノロイ率いるイタチの集団から救い出すという大きな使命があるのです。

 ノロイは、真っ白な毛色で魔性のような魅力を持ち、見る者の心を奪います。捕まれば食べられてしまうと分かっていても、ねずみは身動きひとつ取れなかったり、なぜだか知らないうちにフラフラと引き寄せられてしまうのです。しかもその上、恐ろしく頭がきれます。仲間のイタチに指示を出し、どうすれば、一番自分たちの被害を少なく、ねずみ達を効果的に捕まえることができるか作戦を立てて実行するのです。

 ガンバの仲間たちは、そんな恐ろしいイタチの集団に負けないよう、チームワークを組み、みんなそれぞれ自分の役割をしっかりと果たしました。走って移動する時には、足手まといがちになっていた、オイボレ(本当はトキという名前だった)やボーボは、それこそ命をかけて、自分だけにしかできない役割を果たしました。

 その他にも、ノロイとの頭脳戦で、こん身の力を込めて歌を歌うバスやテノール、バレットの踊りも、読んでいてそのすごさが目に浮かぶようでした。いくらガンバやヨイショ、ガクシャ、イカサマが、ねずみ達の中では飛び抜けていても、彼らだけじゃきっと勝てはしなかったでしょう。

 それと島にいたねずみ達との団結が、勝利には不可欠でした。途中の仲間割れにはハラハラしましたが、最後には一致団結してイタチに挑んでいきました。それでも、まだイタチにはかないません。もうダメかと思ったその時、ガンバがオオミズナギドリに乗って空からやってきたのです。私は心の中でガッツポーズをしました。

 たくさんの仲間の協力と、尊い犠牲によって、ガンバ達は勝利を収めることができました。しかし、イタチとの戦いに勝っても、残念なこともありました。それは忠太の姉、潮路さんが死んでしまったことです。私は戦いの後、ガンバは潮路さんと結婚して、この島で幸せに暮らすのかと思っていました。それがまさか、ノロイから受けた傷が思いのほか深く、死んでしまうなんて、まったく夢にも思いませんでした。

 でもガンバは、潮路さんの死を受け入れ、それにくじけず、また冒険の海に出掛けました。きっとガンバは、潮路さんの笑顔を、オイボレの雄姿を、ボーボの気遣いを、そしてこの冒険で出会ったすべての仲間を忘れないでしょう。そしてこの先、どんな危険が待ち受けようとも、それをくぐり抜け、人生の最期まで、冒険者でいることでしょう。

 私はこの物語に、現状に甘えることなく、一歩前に踏み出す勇気の大事さ、仲間を持つ素晴らしさ、仲間のために行動することの尊さを教わりました。今すぐに冒険の旅に出掛けられるわけではないけれど、そのための準備なら、今からでもできることはあります。それから今の仲間達を、これまで以上に大切にしたいと思います。願わくば、いつか本当に、その仲間と一緒に冒険に行く日をが来ることを。 

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 どうでしょうか?言い回しや言葉の使い方が、子供っぽくないところもけっこうあるのですが、今ならこんな感じで書けます。この感想文を読んで、「『冒険者たち』を読んでみたい!」と思う人が少しでもいてくれたらうれしいですね。

 ざっと文字数で1500字から1600字、400字詰め原稿用紙で4枚くらいには、なっていると思います。パソコンで打っているので、後から言葉を付け足したり、文の順序を変えたりするのは、やりやすいかったのですが、これを手書きで書いて、読み直して、修正を加えて、清書なんてことになったら、やはりかなりしんどいそうです。小学生のみんな、ゴクロウサマです!『ガンバ』ってくださいね!

 

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