小説の『ゲド戦記』読んでみました⇒面白いです!○

 『冒険者たち』に続き、原作の方の『ゲド戦記』を読んでみました。今回読んだのは、ジブリ映画のストーリーよりもはるか前、ゲドが大賢人どころか、魔法使いになる以前からのお話し『ゲド戦記1~影との戦い~』です。私は、岩波書店同時代ライブラリーに入っている文庫本を読みました。岩波の同時代ライブラリー版は、ルビも少なく、漢字も難しいのが入っていますので、中学生以上でちょうどいいのかなと思います。

 映画のゲド戦記も以前、DVDで観ました。絵はきれいだなと思いましたが、結局内容はよく分かりませんでした。もともと“ゲド”戦記なのに、ゲドは終始“ハイタカ”と呼ばれてるし、主人公はゲドでなく、“アレン”だし、戦記と言っても、そんなに戦ってないし、観ていて引き込まれる感じはありませんでした。

 しかし、原作の方は、それとまったく違って面白いとは聞いていたので、『いつか読もう心のリスト』には入っていました。それで、今回『冒険者たち』を読んだいきおいで、『ゲド戦記』も読んでみることにしたのです。

 本当にこれは面白いです。魔法も派手なものではなく重みがあって、魔法使いもみんなの生活を少し便利にする職業のような面が大きいし、その一方で、魔法を駆使した魔性の影や竜との戦いも、読んでいてどんどん引き込まれていくし、自分がゲドだったら・・・と感情移入してしまうところもしばしば。途中、息苦しくなる展開もありますが、その分、物語としての奥の深さを感じます。感受性豊かな子供はもちろん、大人になってから読んでも、その人それぞれにいろんな面白さを感じるでしょう。

 宮崎吾朗監督は、なんでこのストーリーから映画化しようとしなかったのだろうと不思議に思いました。大人から子供にまで、『ハリー・ポッター』があんなに受けるんですから、この『ゲド戦記』も受けないわけがないと思います。まだ1巻を読んだだけですが、そのくらいこのお話しは面白いです。

 これを読み進めていけば、どうして“ゲド”なのに、みんなから“ハイタカ”と呼ばれているのか、ゲドのあの頬の傷跡はなんなのか、アレンにはいろいろ説教するが、ゲド自身の若い頃がどんなだったか、この物語の核となっている『影(または闇)』とはどういう存在なのか分かるようになっています。

 物には順序というものがあります。いきなり、アレンの父親殺しから始まって、心の闇がどうのと言われても、ピンとはきません。まだ、2巻以降読んでいませんので、何とも言えませんが、3巻まで読めば、そういうアレンのことも理解できるのかもしれませんね。楽しみは後の方にとっておきます。

 ナルニア国物語や、ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)みたいに、ぜひゲド戦記も実写化してもらいたいです。その時は、ストーリーを端折らず、まずこの『影との戦い』から、その魅力を存分にスクリーンで表現してもらいたいと思います。

 

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