安かろう悪かろうの末路

 ミートホープ社の元社員の内部告発により明らかになった偽装や違法行為の数々。水道料金節約の為、雨水で冷凍肉を解凍するなど食品衛生を全く無視したその経営実態には、怒りを通り越してただ呆れるばかりです。生協は、今でもよく利用しており、今回問題の発端となったあの牛肉コロッケも何回か食べた記憶があります。その全てにミートホープ社の牛肉(正確には牛肉とその他の混合肉)が使われていたわけではないでしょうが、自分の子ども達にも問題のコロッケをべさせている可能性があったと思うととても苦しい気持ちになり、自分の無力さを痛感します。  ミートホープ社は、いったいどこで経営の舵取りを誤り、このような日本中を食の不安に陥れる事態を招いたのでしょうか?  それは『安かろう』を第一に掲げすぎたことにあると思います。販売業なら物を仕入れて、それよりも高く売って利益を出す。その利益で経費や人件費をまかない、最終的に会社の損益が確定する。つまり仕入れよりも高く売れないと会社は損をして、場合によっては倒産してしまいます。そこで、ミートホープ社は、高く売れなくても利益が出るように仕入れを極端に下げる手法に手を染めていきました。  「安くする」自体は、別に反対ではありません。でも、その理由は「消費者の為」でなくてはなりません。自己保身や会社の利益の為に安くする場合は、たいていその商品の質やサービスは低下します。だって、消費者のことを考えていないんですから。たぶん、ミートホープ社の肉はおいしくなかったのだろうと思います。だから、買い叩かれる→利益が出ない→もっと安い肉で偽装する→おいしくない→売れない→買い叩かれる・・・もう、『安かろう悪かろう』へ、[emoji:e-251]まっしぐら!!!です。  あの牛丼の吉野家は、『おいしさ=価値』ということに気づき、キャッチフレーズを「はやい・うまい・やすい」を「うまい・やすい・はやい」に変更し、『安かろう悪かろう』から脱却し、民事再生法適用から奇跡の復活を果たしました。  消費者は「安さ」だけでは、その商品やサービスにお金を支払いません。先日、私は近くにオープンした千円均一ショップに行き、Dバッグを買ったのですが、ファスナーの状態が悪く、まもなくして壊れてしまいました。結局、別のところで買いなおすハメになり、結果的に千円損したかたちになりました。しばらくはあの千円均一ショップ行く気は、起こりません。  消費者は、自分が期待する価値とそれにかかる対価にある基準を持っています。良いものが安いから買うのです。欲しかったものが安く手に入るからうれしいのです。良い(または普通の)Dバッグが千円で売っていると思ったから購入するのであって、すぐに壊れてしまう物であればそれが1円でも高いということになります。  整体を受けに来る患者さんも同じです。せっかくお金と時間をかけて整体を受けるのですから、たとえ安くても、全く効果がないのであれば信用されませんし、次の予約もしていかないでしょう。自分にしっかりしたと技術を身につけ、効果を出す施術をしていくことが第一です。もちろん、患者さんのことを考えた料金設定や割引特典などは考えていくべきでしょう。常に「自分が患者さんだったらこうしてもらえるとうれしい」ということを考えて行動することが大事です。 ↓励みになります。1日1回のクリックおねがいしま~す[emoji:e-365] blogRanking にほんブログ村 健康ブログへ
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