一番に選択すべきだったのは・・・○

 お笑い芸人の河本準一氏が、自らは高額な所得を得ながら、母親に生活保護費を受給させていたことが、問題となっていますね。今週に入り、同じく売れっ子お笑いの梶原雄太氏にも同様の問題が発覚しました。いずれも福祉事務所へ相談をして、受給の決定を受けていますから、虚偽報告がなければ、責任の一端は福祉事務所にもあると思います。しかしそれにしても、なんとも情けなく、恥ずかしい話しですね。

 少々キツイ言い方になりますが、私は生活保護を受けるというのは最後の最後の手段でなければならないと考えてます。病気を患い仕事もできなくなって収入がない、夫と離婚して子供も小さくて働けない、など当初は考えてもなかった不測の事態が起こることもあるでしょう。ではその不測の事態に備えての貯金はして来なかったのですか。もしもの時に誰か頼れるだけの人間関係を、築いて来なかったのですか。そういう努力をせずに、安易に社会のセーフティネットにかかろうという姿勢は、私は認めたくありません。

 生活保護はある種、保険みたいなものです。基本、使わないのが当たり前。使わずに他の方法を最大限模索する。それでも誰にでも「もしも」が起こりうる可能性があるから、安心のためにこういう制度があるんです。それを、「もらい得」「利用せにゃ損」みたいな感覚で使われてはこの国の税金はいくらあっても足りません。日本は、勤労・勤勉を尊ぶ国だったはずです。人に迷惑をかけないことを何よりの美徳をする国民性だったはずです。日本は、世界でも類を見ない、性善説で制度が成り立つ国ですが、生活保護の不正受給・安易受給は、その誇りを揺るがしかねない問題だと思います。

 河本氏の話しによると、14・5年前、年収100万の芸人だった頃、母の扶養ができず、生活保護が始まったらしいですが、これは河本氏は選択を誤ったと思います。一番に選択すべきは、母の面倒を見ること。芸人を辞めて、定職につき、まずは安定した収入を得るべきでした。たとえ同じ生活レベルであったとしても、息子が自分のために働いてくれるなら、そのお金にきっと感謝をしたでしょう。

 それを河本氏は、母の面倒よりも、自分の夢を取ったのです。自分の息子に選択をしてもらえなかった親はかわいそうです。しかも、受給は芸人として売れてからも続きます。いくら生活保護費を支給されても、そのお金ではきっと心は満たされず、貧しいままだったでしょう。それは河本氏も同じです。彼は、いくら売れっ子芸人になって金持ちになっても、裕福にはなれません。なぜなら、心が貧しいから。お金には、『質』というものがあります。稼ぎ方や使い方で、その質は豊かにも貧しくも、大きく変わるのです。  お金に対する価値観、生活保護の本来の目的、みんなでもう一度見直す必要がありそうですね。   

 

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