選べるしあわせ・ふしあわせ○

 子供の、食べ物の好き嫌いは、親の悩みのタネのひとつですが、とくにウチの場合、妹の方が、好き嫌いが多いですね。食わず嫌いの物と合わせるとけっこうな数になります。う~ん、ぜいたくな悩みですね。ただ、これを現代っ子のわがままでかたづけず、今回はそこをもう少し掘り下げてみたいと思います。

 私は小さい頃からなぜか、あまり好き嫌いがなく、何でも食べていたように思います。それこそピーマンでも、しいたけでも、小さい骨のある魚でも、牛乳でも、これが嫌い・食べれないっていうのはあまり記憶にありません。ただひとつ、友達に家に遊びにって、砂糖がかかったトマトを出された時は正直、あまり手が出ませんでしたが。しかし周りの友達は、あれが嫌いとか、これは食べれないとか言っていたように思います。そして学校の給食でも、家のごはんでも、出された分を残そうとすると、叱られて、最後まで食べさせられたものでした。

 当然、ウチでも子供に取り分けた分は残さず食べさせるようにしているのですが、食べれると思って出した物でも、苦手スイッチが入ると、もうダメです。ダラダラ時間ばかりかかって、それでも無理矢理にでも食べさせると、吐いてしまいます。吐くのは、わざとじゃなくて、本当に気持ち悪くなって、吐いてしまうようです。やっかいですね~(苦)。

 ちなみに、今、学校では、どうしても食べられない物は残していいそうです。ウチの子も、残念ながら残すものはあります。

 でも、今って、好き嫌いしても、ほかにたくさん食べる物があるんですよね。同じ栄養素でいいなら、調理法もたくさんあって、違う食材や自分に合う味付けの物があるんです。選べちゃうんですよ、実際。「この栄養は、この料理からでないと」ということがなくなってしまったので、好き嫌いをなくすメリットのひとつが消えてしまったんですね。

 もちろんまったく選択の余地がないのは、嫌ですし、誰しも強制されるのは好きではないでしょう。しかし、何でも選んでいいよ、自由だよ、とされるのも果たしてそれでいいんだろうかと、いぶかってしまいます。自由に選べない、制約がある状況だからこそ頑張れる、というものがあります。自分が許容できる範囲での強制(言い方が難しいのですが)というのは、実は自分からではできないことへのチャレンジを、与えてもらうチャンスでもあります。そこを自分が好きな方・楽な方を選べてしまうのは、せっかくのチャンスをフイにしているようで、それってある意味ふしあわせですよね。

 選択肢が多いということは、必ずしも良いことばかりではない。逆に、それをしないと前に進めない、進みたければ、目の前の課題をクリアするしかない、ほかに選択肢がないというのも、悪いものではない。そうは思いませんか?

 

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