譲り『合い』の土俵に引き込め○

露大統領、北方領土を訪問…歴代元首で初 (2010年11月1日 読売新聞)

 ロシアのメドベージェフ大統領は1日午前、北方領土の国後島を訪問した。

 ロシア、旧ソ連の最高首脳による訪問は、1945年に旧ソ連が北方領土を不法に占拠して以来初めてだ。日本側は訪問を見合わせるよう求めていたが、大統領は北方領土訪問を強行し領有権を誇示した。日露の領土交渉は一段と複雑化し、経済を含む両国関係全体への悪影響は避けられない。

 メドベージェフ大統領は1日午前10時すぎ(日本時間同9時すぎ)、サハリンのユジノサハリンスクから国後島のメンデレーエフ空港に専用機で到着。中心都市の古釜布(ユジノクリリスク)近郊で、ロシア政府が整備した地熱発電所などを視察した。

 インターファクス通信によると、大統領は発電所で、国後島での携帯電話の普及状況について触れ、「携帯電話は普及しているが日本のものではない」などと述べた。訪問は国後島のみの予定で、数時間程度と見られる。

 メドベージェフ大統領は、横浜市で13日から開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するため訪日し、菅首相と会談する予定。北方領土への上陸は、日本側の中止要請を無視する形で訪日目前のタイミングで行われた。

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 ついに、ロシアの大統領に、北方領土の地を踏ませてしまいましたね。確かに、国のトップは自国の主権を主張し、国益を守る立場にありますが、領土問題でもめている地に足を踏み入れるなど、堂々と他国の神経を逆撫でする行為を国のトップがすべきものなのでしょうか。

 相手が相手なら戦争にも発展しかねない蛮行ですが、日本政府の対応としては、「遺憾の意を伝える」「冷静に対処したい」くらいのものでしょう。そこを見透かされているのが悔しくてなりませんね。かと言って、こちらも強行策に出れば武力衝突になってしまいますし、このまま何も行動に移さないのでは北方領土を放棄したと見なされてしまいます。

 日本は、領土について隣国との主張が食い違う土地については、相手国の主張・立場を考えて譲り合いの精神で対応してきました。自国の権利を放棄するわけではないが、いたずらに刺激せず、その土地への上陸は控え、その間に解決へ糸口を見つけていこうとしてきました。私は、このやり方は武力衝突を回避するうえで、基本的に正しいと思いますし、平和的見地から、他国もそうすべきだと思います。

 しかし残念ながら、日本の隣国はそういう考えには立ってくれませんでした。相手の立場を考えるヒマがあったら、どうやったら少しでも自国に有利になるかを考えるというものでした。こちらが相手を尊重して一歩引いてる内に、二歩でも三歩でも進んできます。どうやら譲り合いの精神は、悲しいかな、通用しないようです。最も賢く平和的な方法なのに、とても残念です。

 ここでナショナリズムに走り、実力行使を雄弁に語るのは、一見勇ましく見えるかもしれませんが、それでは蛮行を是とする隣国と同レベルになってしまいます。あくまでも平和裏に解決へ向けての行動をとらなくてはなりません。それには、なんとか相手にも譲らせる状況を作り出す必要があります。つまり、譲り合いの土俵に引き込むのです。ただやみくもに遺憾の意を唱えるのではなく、相手に引き下がらせる為の行動が必要です。それを考え、実行するのが日本政府の役割です。「いかんの『い』」くらいなら、幼稚園児にも書けますし、2歳児にも言えます。

 

〈整体師の味方コメント〉

 相手の立場を思いやることはとても大切ですが、理不尽な要求まで安易に飲み込むべきではありません。こちらの立場も理解してもらう努力も、時には毅然とした態度を見せることも、必要です。  

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