楽しみたけりゃ、まじめにやれ!○

 私はよく、子供らに「まじめにやれ!」と言うのですが、それは別に、ツライことをガマンしてやれと、言っているのではありません。ガマンくらべは全然楽しくはありません。楽しくないことは続きませんし、身にもつかないし、結局は実に生りません。時には、ツラくてもガマンすることは必要ですし、ガマンする心を育てることも重要ですが、『まじめにやる=ガマンしてやる』ではないのです。

 楽しくなることは、長続きします。楽しくなることは、またやりたくなります。楽しくなることは、上達が早くなります。この『楽しくなること』のために、『まじめにやる』のです。物事は、はじめのうちは、要領が分からず、つまらなさが先行することもありますが、そこを真剣にやっていると、だんだんとその楽しさが分かってきます。真剣さが増せば増すほど面白くなっていきます。これはもちろん、勉強でも、運動でも、芸術でも同じです。

 勉強が好きな子は、家で問題を解く時に、真剣に取り組むでしょう。そしてその問題が解けた時、きっと楽しさを感じているはずです。本を読むのが好きな子は、真剣に読書に没頭するでしょう。本の中の世界観や、知識に触れた時、面白さを感じているでしょう。野球でも、サッカーでも、そして空手道でも、真剣に臨んでいる瞬間は、キツくても楽しさを感じているはずです。まじめにやればその分、楽しみになって返ってくるのです。

 また、『楽しむ』と似て非なるものに『ふざける』があります。ふざけている間は確かに楽しいと感じるかもしれませんが、すぐ飽きてしまいます。そのうち、つまらなさの感覚の方が拡がっていってしまいます。遊びの中で、友達とふざけあう瞬間があるのは、当たり前で、そのリラックスムードもあっていいのですが、たとえ遊びでも、真剣になればなるほど面白く、その遊びを、またしたいと思うようになります。こっちがちゃんとやりたいのに、むこうがふざけてばっかりだったら、遊びもしらけてしまいますよね。「あれ、○○ちゃんとは遊ばないの?」「だってあの子、ふざけてばっかいるんだもの。」なんて会話もよく聞きますが、当たり前の話です。

 結局は、「楽しみたけりゃ、まじめにやれ!」ということなのです。しかし、まじめに取り組むためには、多少ガマンも必要です。この部分で『まじめ=ガマン』と勘違いされがちなのですが、そうではありません。またこの小さなガマンを乗り越えた達成感や充実感も、また楽しさになっていくのです。そして、それにはある程度のくせづけが必要です。ちょっとやって、「面白くなさそう。ポイっ」の繰り返しでは、何事にも楽しくなるまでまじめには取り組めない、飽きっぽい性格になる心配も出てきます。親にも堪えどころというのがあると思います。

 本人がイヤと言うのを無理して続けさせるのも、本当にその子にとってプラスになるのかという懸念は持ちます。そこで見切りをつけて他の何かに切り替えるのもひとつの選択ですし、ある程度のところまで、頑張らせるのもひとつの選択です。ちょっとイヤだったけど頑張れた、自分でも乗り越えれた、少し楽しさが分かってきたとあとになって子どもから感謝されるかもしれませんし、別の何かに切り替えたおかげで、子どもがもっと活き活きとして、笑顔をたくさん見せてくれるようになったとなるかもしれません。

   まじめに取り組むことで、最大限に楽しんでいる人がいます。私の尊敬する、マリナーズのイチロー選手です。野球のみならず、スポーツ界全体の中で、イチロー選手が最も、真摯に取り組んで、最も楽しんでいるように思えます。私も、その姿勢にほんのちょっとでも近づきたいと思います。

  

〈整体師の味方コメント〉

 整体も待ちの1時間は長く感じますが、施術に集中している1時間はあっという間に過ぎてしまいますよね。  

 

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