個々の情熱とチーム一丸

*北京五輪ニュース関連より ~:~:~  17日間におよぶ世界最高峰のスポーツの祭典が昨日無事閉幕しました。始まる前は、中国の国内情勢や北京周辺の競技環境などを危ぶむ声もありましたが、振り返って見れば、水泳の北島選手やフェルプス選手、陸上のボルト選手をはじめとするたくさんの世界新記録や五輪新記録が生まれ、大成功だったのではないでしょうか。その中で日本選手団もがんばりました。今一度、拍手を送りたいと思います。  フェンシングや陸上100m×4リレーなど、今まで世界に追いつけなかった競技でメダルを獲得できたことは快挙で、大変喜ばしいことですが、その一方で金メダルを期待された野球がまさかの4位に終わるといったとても残念な思いもまた、味わうこととなりました。野球がなぜ今回、優勝できなかったのか、メダルを逃したのかは、いろいろな意見がありますが、プロゆえの、選手個々の①「金メダルに対する情熱の足りなさ」と、スター寄せ集めの弊害の面であった②「チームの一体感のなさ」にあったと思います。  今回は、前回までとは違い、プロ野球各チームから制限を一切設けず、最高の選手たちを集めてドリームチームを結成しました。しかし、この選手たちは能力や技術は一流でしたが、すでにプロ野球選手として成功している人ばかりです。他のスポーツ(例えばケイリンの永井清史とか)のように、メダルを獲って一旗揚げよう!とか、某国のように金メダルを獲れば、自分とその家族が安泰で暮らせる報奨金が出る!とかと違って、自分のためというより、何となく、日本のため、球界全体のためみたいな感じになってしまい、「どうしても金!」という気迫に欠けました。個々の情熱があまり見られなかったのです。ダルビッシュ投手は、予選リーグキューバ戦での敗戦の後、丸刈りにして、くやしい気持ち・勝ちたい気持ちを前に出してきましたが、そんな思いも他の選手には通じませんでした。ダルビッシュ投手が、日本国籍を取得したことを後悔しないことを祈ります。  それと、監督もコーチも選手も、選手の個々の能力を過信するあまり、「レベルの高い選手が集まれば大丈夫。」と高をくくり、チームが一体となって何としても勝とう、という気持ちがプレー中に見られませんでした。それは、韓国のチームと比べると歴然でした。韓国VSキューバの決勝戦、最終回のキャッチャーが退場処分になったあと、韓国チーム一丸で勝とうという気迫はとにかくすごかったです。また他の競技で見てみると、ソフトボールでは、上野投手が、2日で3試合、400球以上を投げ抜き、それを周りが全力でサポートしていました。まさに「ONE FOR ALL,ALL FOR ONE」ですね。陸上では、100m×4リレー、女子では圧倒的強さを誇るジャマイカがまさかの決勝でバトンミス。男子では、ジャマイカと優勝を争うはずのアメリカがバトンミスで決勝にも進めないという事態になりました。その一方、日本は個々の能力のみに頼らず、地道にチームとして練習を重ね、世界一のバトンパスで見事銅メダルを獲得しました。    今回、正直、活躍しても別にそれで年俸が上がるわけでないし、ケガでもしたらそれこそ残りのシーズンを棒に振ってしまう、別に他の選手にがんばってもらえばいいやくらいの思いでしか参加していない選手もいたでしょう。しかし、結果的に、それが国民の野球離れを生み、自分たちの首をしめることになるのです。韓国、キューバ、アメリカの3Aクラスに惨敗し、日本野球界は地に落ちました。仕事で傷つけられたプライドは、仕事で返すしかない。WBCに選出される選手たちは、球界の存亡をかけて戦うくらいの気概を持って、挑戦してほしいと思います。  それと、星野監督がインタビューの中で気になる発言をしていました。それは、「強い者が勝つんじゃない。勝った者が強いんだ」(毎日新聞より) というものです。これは、真実かもしれませんが、負けた者が言うセリフではありません。これは、「日本はけっして弱くはなく、今回たまたま負けただけ」という意味でしょう?こんな負け惜しみ、負け犬の遠吠えをいつから言うようになったのでしょう。テレビで星野監督の発言を聞いていて、私は耳を疑いました。  今回は、メダルを獲った上位3チームに予選を通じて1つも勝てていませんし、プレーを見ても日本の方がレベルが高いとは思えません。素直に、「我々の実力が及ばなかった。完敗です。もっと力をつけて、この借りをWBC返します。」と弱い日本を認めるべきです。自分の足場が固まってないとそこから先には進めません。次のWBCの監督になる人は、前回覇者とか、連覇とか言う気持ちは捨てて、チーム一丸となって、何が何でも優勝するんだという気で臨んでほしいと思います。 ~〈整体師を目指す方へ今日の一言〉~  スタッフが数名いるところに勤める場合、チームの連携がとても大事です。効率的に仕事を進める点でも必要なことですが、連携がうまく、いい流れのある施術院・治療院は、患者さんも気持ちよく治療が受けられます。個人の能力がいくら高くてもチームワークの悪いところには患者さんは行きたがらないものです。ちなみに、個人でやっている人は、自分と自分がチームを組んで仕事を進めるようなつもりでやってください(少し難しいかな)。
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