『あいさつは三文の徳』だと思うのですが

 小学校では、朝の通学時に、近所の数人が集まって通学班を作って登校するのが一般的ですが、最近では、安全確保のため、毎朝、保護者(基本2名)が交替で、通学班の子供達が出発するのを見送るようになりました。うちの場合も週に一度お見送りの当番が回ってきます。いつもは妻が見送りに出るのですが、今週に限っては、たまたま私が出ることになりました。  娘と一緒に、ほぼ時間どおりに集合場所に行ってみると、先に来ていたのは同学年の男の子1人だけ。しかし、程なくして1人、また1人と集まって来ました。しかし、その集まり方に私は、違和感というか、少しさみしさを覚えました。その理由とは、 「おはよう!」 のあいさつが聞こえない  のです。 私の方からは、通学班のみんなが集まってくる度に「おはよう!」と声を掛けました。しかし、返ってきたのは、あったとしても、聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声、しているのかうなづいているのか分からないくらいの会釈です。私には初めて会う子もいるので、あいさつしづらいというものあるかもしれませんが、通学班の友達同士でも、「おはよう!」のあいさつがないのです。みんなだまーって集まってくるのです。  最近、子供達や若者達のあいだでうまくコミュニケーションが取れないケースが増えているなどと耳にしますが、これでは当たり前です。コミュニケーションの最初に必要な『あいさつ』がお互いにできないのですから、うまくいきっこありません。それに自分からあいさつできず、あいさつされても返事ができない、そんなふうに幼少期を過ごしてきたら、大人になって社会で出て、一番困るのは本人です。  では、あいさつができていたらどうでしょう?まず、友達同士あいさつを交わし、話しをすれば、元気が出ます。もし、昨日いやなことがあったとして、朝もそれをひきずっていたとしても、「おはよう!」の一言で気分も変わるでしょう。それに、見送りに来てくれている保護者にもあいさつできれば、保護者も気分よく見送れますし、朝、忙しい中交替で出てくる甲斐があるというものです。  私は、あいさつは三文、いやそれ以上の徳(得)があると思っています。自分の子供らや、空手教室の子らには、「返事とあいさつが一番大事。」 と常々言っています。しかし、なかなか子供らには、あいいさつがどれ程重要なものか分かってもらえません。実は、私の娘も、その日、お見送りに来ていたもう1人の保護者にあいさつができていませんでした。さっそくその晩、翌日から、お見送りの保護者の方が来たら、自分から“相手に聞こえる声で”あいさつするように言ってきかせました。今のところは、きちんと実行しているようです。できたら、他の友達にも波及してくれると良いのですが。  勉強も運動ももちろん大事ですが、一番大事なのは、まず 『きちんとあいさつができる』 これをおいて他にはないと思います。 ~〈整体師を目指す方へ今日の一言〉~  いくら技量があっても、患者さんにあいさつできない人は整体師には向きません。ちょっと考えてみてください。もしあなたが患者なら、あいさつもちゃんとできない人に、安心して身をまかすことができますか?患者さんから信頼を得たいのなら、最低限、あいさつはしっかりとすべきです。
2024年4月
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