何かひとに頼まれたり、意見を求められた時の否定的な言い方して、「ダメ」・「ムリ」・「ヤダ(イヤ)」などがありますね。最近は子たちは、私の子供もそうですが、「これやってみたら?」と勧めると、すぐ「ムリムリムリムリ・・・」と流行りことばのように「ムリ」を連発して断りに入ります。でも実際には無理なことなんて早々ないと思います。この場合きっと「ヤダヤダヤダヤダ・・・」が正しいのでしょうね。まあ、だだっ子のように振舞われて正しいと言うのも変ですが。
私なりの解釈では、「ダメ」は法的または常識的に許されないと思うから不可、「ムリ」は自分の能力を超えていると思うから不可、「ヤダ」はできるかもしれないが自分の好みとして不可、となるのかなと思います。例えば、子供がご飯の前にお菓子を食べたいと言い出して、それを注意する時に、「それはダメ。」言いますが、あまり「それはヤダ。」とは言わないでしょう。「それはムリ。」と言うと、「自分にとってはムリではない。」と反論されてしまいそうですね。
しかし、しつけの時、「ダメ」ではなく「ヤダ」を用いるのも時として有効です。頭ごなしに「そんなことしちゃダメでしょう!」と叱るより、「お母さん、あなたがそんなことするのイヤだな。」と言う方が効き目がある場合もあるでしょう。
「お母さん、新しいDSのソフト買って~。」⇒「ムリ。」、こんな会話よくありそうですね。この場合、ムリのひと言で片付けようとせず、自分がこれ以上子供にゲームをさせるのがイヤなのか、今あるゲームをクリアもせずに新しいのをねだるのがダメなのか、買ってあげたいけど経済的にムリなのか考えてから、子供に説明すべきだと思います。その方が、子供もなぜ今、ソフトを買ってもらえないのか、買ってもらうためには、手に入れるとしたら、どうしたらいいか考えるでしょう。しかし、ムリのひと言は、その可能性を遮断してしまう言葉なのです。
自分も気づかないうちに使ってしまっていると思いますが、この「ムリ」という言葉、コミュニケーションには大敵かもしれません。もちろん本当に無理な時は、きっぱりと言うことも必要ですが、この言葉を使う前に、一度よく考えてから言いましょう。 世の中、本当に無理なことは意外に少ないですよ。やれば、なんとかなる方が多いはずです。
症状が重い患者さんに相談される時、「これって治りませんかね~?」と聞かれることがあると思います。ウソはいけませんが、簡単に可能性を捨ててもいけません。こういう時の声掛けはよく考えてから言ってください。
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