日本も『罪の文化』になってしまったようです。○

給食費滞納、公立小中学校の過半数で 総額推計26億円(2010年12月1日asahi.comより)

 全国の公立小中学校の過半数に給食費を滞納している子どもがいることが、文部科学省の推計でわかった。2009年度の滞納状況を調べたところ、滞納者は児童生徒全体の1.2%、滞納額は26億円に上る計算で、率、額とも05年度の前回調査より悪化。経済的な理由での滞納が増え、不況の影響がうかがえる。

 文科省が全国の公立小中学校2万9千校のうち610校を抽出、09年度の1年間に、ひと月でも滞納があった子の人数を調べた。調査方式が違うため厳密に比較できないが、全校を対象とした05年度の調査と比べて傾向をみた。

 すると、滞納者がいる学校は55.4%で、11.8ポイント悪化。学校現場は「滞納者がいて当たり前」の状況にある。また、児童生徒に占める滞納者の割合は1.2%で、やはり0.2ポイント増えた。滞納額は全国で推計26億円。05年度は22億円だった。

 滞納の理由は「保護者の経済的な問題」が約10ポイント上がって43.7%に及んだ。一方で「保護者としての責任感や規範意識の問題」は、前回の60%から53.4%に減った。

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 子供の給食費を払えない・・・親として、こんなに情けなく、恥ずかしいことはありません。生活費や自分の食費を切り詰めてでも支払うのが当然です。私のウチもけっして生活に余裕があったわけではありませんが、親は必死に自分らが学業を果たすまで育ててくれました。私もその姿を子供心に感じながら、自分のできる限りのことをしてきました。もちろん、給食費を親が払ってくれないなどということは一度もありませんでした。自分が親となった今、両親にはとても感謝しています。

 私は中学生の頃、「日本は『恥の文化』、欧米は『罪の文化』の国だ。」と何かで聞き、なるほどそうかと思いながら、日本人であることに誇りを持てた記憶があります。罪を犯し、罰せられる前に、「こういう行為は恥ずかしい。」と自らを戒められる民族なのだと自信を深めることができました。

 しかしながら昨今の状勢は、「法に触れなければいい。」「ほかの誰かがやっているから、自分もいい。」「自分さえ良ければ、何と思われようとかまわない。」という自分勝手な意識が蔓延し、マナー違反やモラルの低下が著しく目立ちます。給食費滞納もこの流れの一環なのでしょう。

 給食費を払えない・払わないことを恥とも思わず、半ば当然のように振る舞い、居直る親がどこの学校にもいるような時代になってきてしまいました。この流れに歯止めをかけるには、もはや『恥の意識』に訴えるのでなく、『罪の意識』に訴えるしかないでしょう。

 給食は、子供が学校で昼食を摂るために、食育の観点からも必要で、費用はその親に支払う義務があります。その義務を果たさないのですから、それ相応の罰を与え、罪の意識を持たすことが必要です。とは言っても、そんなにおおげさに考えることはありません。今年から支給されている『子ども手当て』支給の要件に、「学校への給食費や副教材費などの支払いの滞りがないこと」を加えるだけでいいのです。

 市役所が市の小中学校に問い合わせ、滞納がある家庭への子ども手当ての支払いを保留すればいいのです。そして滞納が解消されたのが確認できたら、保留を解除し、その際にかかった手数料を割り引いて、支払えばいいと思います。そうなればそうそう滞納なんてできっこありません。

 本来、子ども手当てなど現金を各世帯に配給するなど、社会主義的なものは好ましくないと思っています。そうではなく、給食費や副教材費を国で負担したり、子どもの習い事への補助などにこの予算を使うべきです。そうなれば滞納なんてありえません。しかし、現行の中で滞納をなくそうとしたら、こういう手法も断行すべきでしょう。

 今の子ども達に、学校給食、給食費の大切さをしっかりと教え、道徳教育などを通じて、『恥の文化』をもう一度取り戻してもらい、この子らが親になった時に、ひとりも給食費を滞納するようなことがない世間になっていてほしいと思います。

 

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