今朝、整体院へ向かう途中、信号機のある交差点で、クルマ同士の事故がありました。隅に移動されたクルマの損傷の様子から多分、出会い頭の事故だと思います。警察の方が現場検証していましたが、事故の当事者らしき方は見かけませんでした。もしお怪我をされてすでに病院に運ばれているのなら、たいした怪我でないようお祈り申し上げます。
信号のある交差点で出会い頭の事故ならば、どちらかが信号無視(気づかなかった)の可能性が高いでしょう。通勤時間帯ですので、いつもの時間にいつも通る道路を通って、いつものように会社に出勤するつもりだったのかもしれません。しかし、この『いつもの』が落とし穴だったのではないでしょうか?
ひとの手足は、随意筋で動きます。つまり自分の意思で自由に動かしたり、動きを止めたりできます。ちなみに、心臓や胃、腸などの筋肉は不随意筋で、自分で勝手に動かしたり止めたりできません。心臓がドキドキしたり、胃がグルグル鳴ったりするのを止めたりできませんよね。でも、この手足も、いつでも100%自分でコントロールしているかと思ったら実はそうでもありません。慣れや条件反射など一定の条件下で勝手に動いているときがあるのです。
例えば、家のカギを自分の手でかけたにもかかわらず、その直後ホントに今、カギをかけたのか確かめないと不安なときがあるでしょう?「カギをかける」という慣れた行為は、明確な自分の意識を持たなくても手が勝手にやってくれるのです。でもこの「無意識のカギかけ」にまかせたままにすると、たまにかけ忘れるときがあって、家に帰ってカギを開けようとしたらカギがかかってなくてぞっとしたという経験はありませんか?
クルマの運転で一番怖いのは『慣れ』です。エンジンを掛け、レバーをDに入れ、アクセルを踏めばクルマは勝手に前に進みます。いつもの時間、いつもの景色、いつものハンドル、いつものアクセル・・・考えゴトをしながらあまり意識せずに運転しても、いつもどおりに目的地に着く。こんなことが当たり前になっていませんか?そして、いつもの信号で止まるはずが、今日に限って赤信号を見落として(半分無意識なのでもともとちゃんと見ていませんが)、事故を起こしてしまうのです。手足にまかせず、自分の意思でハンドルとアクセル・ブレーキを操作していたら、事故は避けられたかもしれません。
整体師は、たくさんのいろいろな患者さんの身体に触れ、施術を行います。また、同じ患者さんが繰り返しご来院され、同様の施術を継続して行い、改善をはかるといったことも多くあります。整体師となってからは良い意味での慣れは必要ですが、慣れすぎるのもよくありません。あまり考えもせず、どの患者さんにもただ、同じ施術をするばかりとか、同じ患者さんでも、改善度やその日の体調、主訴の変化を考慮せずに決まって同じことを繰り返すだけとか、自分の手の動くままにまかせていたら、良い施術はできません。
施術を行うときはいつでも、「目の前の患者さんを良くしたい!」という明確な意思で、自分の手足を動かしてください。
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