自分の都合で動かない

『東京都足立区の有料老人ホーム「第3シルバータウン」が、入居している高齢者の腕をひもでベッドの柵に縛り付けるなどの行為を繰り返していたことが24日、都福祉保健局や同区の調べでわかった。  都は、介護保険法が禁じる不適切な身体拘束に該当するとみて、近く同施設に業務改善命令を出す方針。  調べによると、同施設では、認知症の高齢者らが自分の体を傷つけたり、肌着に触ったりしないように日常的に身体拘束を続けていた。  介護保険法は、老人ホームなどが、入居者本人やほかの入居者の安全のために身体拘束する場合は緊急でやむを得ない時に限り、入居者の状況や理由を記録するよう義務づけている。第3シルバータウンは、身体拘束したうちの一部しか記録していなかったという。』(5月25日 読売新聞)  このような施設での入居者に対する身体拘束は、以前から問題視されており、施設側も改善を進めていると思っていたのですが、現状はまだまだのようです。  施設側からすれば、夜間(or日常的に)人手が足りず、次の見回りまでに入居者がベッドから転落したり、自傷行為などでけがをしたり、施設内を俳諧したり、屋外へ出てしまったりといった危険を回避するためなのでしょう。もしかしたら、このブログを読んでいる方の中にも、日常的な身体拘束もやむなしと考えている方がいるかもしれません。その方はどうか、整体師にはならないでください。なぜならその方は、相手のつらさより自分の都合を優先する方だからです。  入居者は、施設に都合の悪い行動を取るかもしれないという理由だけで、自由を奪われベッドに縛り付けられます。たぶん、自分で排泄可能な人まで、夜間、紙おむつで朝まで過ごすことも強要されているでしょう。おおよそ、人間に対する仕打ちではありません。「危険回避」という大義名分で「人権蹂躙(じゅうりん)」を行っているのです。  入居者がどうしたら安全に快適に過ごせるかを最優先に考えるべき、自分達の都合を優先させてはいけません。人手や予算が足りないという現状を察しても、それを入居者への身体拘束のようなことで済まそうという考えには賛成できません。  患者さんの施術にあたる際、整体師は自分の都合で動いてはいけません。「次の患者さんが控えているから、早くやってしまおう。」とか、「この患者さんは痛がるけど、このくらい強くしないと効かないから・・・」とか、「今日は(自分が)疲れているから、この程度で・・・」などという気持ちで施術することのないよう、常に患者の立場で考え、患者さんのつらさや痛みを分かろうとする整体師を目指してください。 ↓励みになります。よかったら1日1回クリックしてください。 blogRanking にほんブログ村 健康ブログへ
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