本気で夏場の計画停電を避けたいなら○

 混乱と心配の中で始まった計画停電ですが、土日は結局行われず、火力発電所の復旧や、エアコン暖房需要減で、平日の回数も減りましたね。最近は供給が需要を上回る状態が続き、明日で3日連続の『計画停電なし』となります。

 現在ピーク時供給力は3,800万kwですが、これを7月末時点には、4,650万kwまで引き上げる見込みだそうです。しかし一方、夏場ピーク時の需要は5,500万kwと想定され、単純計算で84.5%の供給能力しかありません。夏のピーク時、電力需要の1/3以上はエアコンと言われ、そうなると夏場は、今の電力の1.5倍くらい必要、という計算になってきますね。このままだと計画停電は必至です。

 通常どおりの生活をしながら、そこにエアコンの消費電力が上乗せされるというパターンですと、やはり輪番で計画停電ということになります。しかし、エアコンは立ち上がり時がもっとも電力を消費するので不向きです。一度点けたらロスを少なくしながら、やや高めの設定温度をキープするのが一番良いのです。街中よりも高速道路を走る方が、クルマの燃費がいいのと同じです。

 ですから、ピーク時の需要をみんなで上がらないようにして、停電を避けることの方が節電になるのです。でもピーク時の需要を抑える方法なんてあるのか?というと、実はあります。本気で夏場の計画停電を避けたいなら、みんなで一斉に契約アンペアを下げてしまうのです。

 今までは、電気製品を使っていて、ブレーカーが落ちるといけないから、やや余裕のあるアンペア数で契約するのが普通でしたね。しかし、これからは違います。もしブレーカーが落ちるようなら、ピーク時の需要を押し上げてしまっていると考え、家電製品の同時使用状態を見直し、何かのスイッチを切るのです。

 工場などでは、ピークカット制御やデマンド制御などで夏場の電力を抑えるのに協力していますが、それを家で、自分で、ピークカットしながらアンペア数を下げたブレーカーでうまくやるのです。

 50A(アンペア)の家庭が40Aに、40Aの家庭が30Aに。もちろん実現可能なら20Aダウンも。ある程度は不便は感じるでしょうが、毎日何時間も停電を強いられるよりはマシでしょう。ちなみに電圧100Vなら、30Aで3,000Wの電気を使える計算です。

 ただし1点問題があります。震災の対応に追われ、現在、東電では契約アンペアの変更を受け付けておりません。私の整体院も計算して、何とかアンペア数を下げられると思い、電話をしたら断られてしまいました。至急東電は、契約アンペアの変更を受け付けるべきです。というより、東電側からPRしてもよさそうな案だと思うのですが。

 今こそ節電とは何か、今まで言ってたエコとは何だったかを真剣に考えるべき時だと思います。  

 

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