Aという質問にはAで答える○

 先日、健康バラエティ番組で、「太った人は脂肪肝になりやすいか?」という問題が出て、その答えが、「やせていても脂肪肝になる」というものでした。私は???と疑問に思いました。なぜなら、答えが問題の答えになっていないからです

。  内臓脂肪を貯めやすい人は、脂肪肝にもなりやすい傾向があります。また、やせた人でも内臓に脂肪がついている方はおりますが、やはり腹囲のサイズは重要で、メタボリックシンドロームの、JASSOの診断基準のひとつとなっています。太った人は皮下脂肪だけでなく、内臓脂肪にも当然注意が必要です。ですから、答えは、YESで正解のはずですが、番組的にはそれだと話しが進まないので、上記の答えになるのです。

 「太った人だけが脂肪肝になるか?」とか、「やせていれば脂肪肝の心配はいらないか?」なら、「いいえ、やせた人も脂肪肝になる」でいいでしょう。Aという質問にはAで答えるべきだと思います。Bという答えを用意したいなら、Bの質問をすべきです。Aという質問にBが答えというのは、誠実ではないでしょう。答えたくないAという質問に、大人はよくBで答えてごまかすというのをしますが、あまりやると嫌われます。

 例「テストで100点採ったら、欲しい物買ってくれる?」⇒「モノで釣るのは、お前のために良くない」  もっと不誠実なのは、質問に対して答えず、逆質問でかわそうとするタイプです。こちらは答えを聞きたい、どう考えているのか知りたいと思って質問しているのに、相手はそれを答えると立場が悪くなってしまうと思っているのか、結局答えないという場合です。無知を覚られたくない以外に、相手の言うこと聞きたくない場合に使いますね。これは会話の流れが一旦切れますし、相手にもかなり嫌われます。

 例1「サッカーのオフサイドって何?」⇒「おまえって、サッカー興味あったっけ?」 

 例2「あなた、出掛ける時、ゴミ出しして行ってくれる?」⇒「今日、そんなにゴミあるの?」

  聞く側は、質問に答えた内容次第で、次にこういうことを言おう、こんな質問をしようと会話の続きの準備をしています。しかし、答えてくれないので、次に進めず会話が成り立ちません。そこで言葉を替えてもう一度同じ質問をするか、答えたくないなら、別の質問でということになります。しかしそこでも答えてくれないとなると、会話自体がイヤになってしまいます。

 会話は相互通行ができて、初めて会話です。質問を受けることによって、別の考えや疑問が浮かび、質問とは違う答えを言いたくなったり、こちらから質問をしたくなることもあるでしょう。そのすべてを不誠実なんてことは申しません。しかし、質問を受けたら、まずそのことにできるだけはっきり答えて、説明が必要なら加えて、それから、自分からの質問をするようにしましょう。

 自分の思いつきだけで、話しを進めていませんか?相手の話しを途中でさえぎっていませんか?相手の腑に落ちる答えができていますか?相手がついて来れなくなって、会話になっていないかもしれませんよ。 

 

〈整体師の味方コメント〉

 患者さんの質問には、できるだけ分かりやすい言葉で、はっきりと答えましょう。  

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