かわいそうかもしれないが、ぜいたくな立場○

 子供たちが、夏休みに入って早一週間が経ちました。みんな思い思いに予定を組み、充実した夏休みを過ごしていることと思います。ところで、聞いた話しなのですが、ある小学校では、夏休みに校庭に中学生が数人来て、遊んでいるそうなんです。おそらく卒業生だと思いますし、別段なんの悪気もなく、遊んでいるだけなのでしょうが、部外者となりますので、小学校の先生としては、困るらしいです。見つけると注意して、出て行ってもらうようです。

 よく考えてみれば、部活動をやってない中学生の居場所って、あまりないような気がします。中学校の校庭、グラウンドは運動部の部活で使われてしますし、中学生ぐらいの体格の者が自由に遊べる広場なんて、そうそうない気がします。昼間、意味なく自転車でブラブラしている中学生グループを見かけることがあるのは、そういうことなんだと、納得できますね。

 「中学生くらいの子って、部活やらないと、他にやることなくてかわいそうね。」と言う方も、きっといらっしゃると思います。しかし私は違う見方を持っています。少々辛口になりますが、私は、彼らはぜいたくだなと思うのです。何もしなくても、衣食住が確保されて、学ぶ権利も保障されていて、外をブラブラしていても、よほどのことがなければ、身の危険を感じることもない。これってぜいたくなことだと思いませんか?

 『やることがない』っていうのはウソです。探せばいくらでもあります。図書館に本を読みに行ってもいいし、外をブラブラするくらいなら、河川敷のゴミ拾いでもしたらいい。どこかの木陰で、絵でも描いたり、市などで主催する催し物でも参加できる機会もあるでしょう。『与えられた楽しみ』『約束された楽しみ』しか、楽しみじゃないと思っているから、何もないって思い込んでしまうんです。まるで、物語の王様の食事みたいですね。ぜいたく病です。

 楽しくなるかならないかなんて、やってみないと分からないじゃないですか。自ら動かなければ新しい出会いも発見もないんです。子供につき合った朝のラジオ体操で、自分の体の硬さに気づいたり、空を見上げて、おもしろい雲の形を見つけたりなんてのも、思わぬ小さな発見です。

 「めんどい~」「ダりぃ~」「つまんねぇ~」連発で、何もせず時間だけつぶしてしまうより、実はやろうとすれば何だってできるぜいたくな立場を、もう一回自覚して、普段やってないこと、前にやろうと思ったけど、タイミングが悪くてあきらめてしまったことにチャレンジしてみればいいと思います。「かわいそうね」なんて誰かに思われるような青春時代を送らないでください。自分に「やることがない」のではありません。自分が「やらないことを選択している」のです。それに気づけば、何だってできますよ。

 

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