優しさと甘やかし

 前回のブログに関して、ある方に「優しい子に育てるには、多少甘やかしてもいいという事ですか?」と聞かれました。子どもはけっして甘やかして育ててはいけないのですが、そういう意味にとらえられる事もあるので、もう少しくわしくお話ししたいと思います。  ここで、はっきりしたいのは「甘え」「甘ったれ」は違うという事です。例をあげると、子どもが部屋が暑いので、エアコンのスイッチを入れたいとします。でも、その子はまだ小さいのでリモコンの操作の仕方が分かりません。でも、手の届く所にリモコンはあります。ここで、操作の仕方を大人に聞くのが「甘え」で、大人にスイッチを入れてもらうのが「甘ったれ」です。大人側からすると、子どもに聞かれて操作の仕方を教えてあげるのが「優しさ」で、リモコンのスイッチを入れてしまうのが「甘やかし」です。つまり、「甘え」には「優しさ」、「甘ったれ」には「甘やかし」が対応します。ちなみに、エアコンのスイッチを入れずに我慢させるというのは、この猛暑で熱中症が続出するご時世には、そぐわないと思います。  子どもの行為が「甘え」なのか「甘ったれ」なのかを区別するキーワードがあります。  「主体性」です。    自分がある事をしたいのだけど、やり方が分からない、自分の努力だけではやれそうにない、そんな時にやり方を教えてもらおうと自分から行動する。「手伝って!」と救いを求める。そういう行為は、「甘え」であり、大人は優しく教えてあげるべきです。そうしてできた子どもは、大人に「感謝」し、今度は他の子どもたちが上手く出来ないときに自然に助けてあげられるようになります。  しかし、自分がある事をしたいのだけど、やり方が分からない、自分の努力だけではやれそうにないときに、子どもが次のアクションを起こす前に、先回りして大人が勝手にやってしまったり、先に答えを教えてしまったりすると、その子は、その事での主体性を失っているにも関わらず、自分の望みの結果が得られてしまいます。そうすると次からも大人を頼るようになってしまいます。そうして、自分の事を何ひとつできない「甘ったれ」に育ちます。自分が困った時は誰かが助けてくれると思って何もしない人が、人に優しくなんてできるはずありません。だって、自分の事すら満足にできないのですから。    では、実際子どもにはどう接すればいいのでしょう?深く考える必要はありません。待ってあげればいいのです。「自分でやってごらん。分かんない事があったらなんでも聞いていいんだよ。」って大きく構えてて下さい。でも、子どもはしたたかです。「できない~。やって~!」とせがんで来る場合もあるでしょう。そこで、大人がやってあげてしまうのか、ヒントをあげてでも、多少手伝ってでも自分でやらせるのか、その辺が境目だと思います。手伝う時も、子どもから「ここまではできるけど、ここから先ができないから手伝って。」具体的に指示がでたら、それは子どもからの「甘え」なので「優しさ」で答えて下さい。 ↓励みになります。よかったら1日1回クリックしてください。 blogRanking にほんブログ村 健康ブログへ
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