言っていい立場か、考えて発言しよう○

 1月に中学校の同窓会があり、二十年数年振りに友人らに逢うことができ、たいへん楽しい時を過ごすことができました。会話の中で、当然「今、何やってんの?」という流れになり、「あぁ、今、整体師なんだ。」と言うと、「整体の学校に行ったの?」「それじゃあ、結果的に大学の方は、行かなくてもよかったんじゃない。」と言われてしまいました。まあ、それはなんですけど、う~ん、ちょっと違うんだよなぁと思いながらも談笑していました。

 言ってることは正論でも、それを言う立場の人で意味合いは微妙に変わってきます。例えば「大学はどこも一緒。」というのは、日本の最高学府である東大を卒業した人が言えるのであって、他の人が言うと単なる負け惜しみに聞こえてしまいます(ですから私は、間違っても言えませんっ)。

 大卒⇒社会人⇒養成校⇒整体師の道をたどった私自身が、「大学は関係ないよ。」と言ってもいいと思うのですが、高校中退⇒養成校⇒整体師という人は、整体の業界でよほどの成功を収めないと「大学は関係ない。」とは、なかなか言えません。まあ、実際、大学で学んだこと、社会で経験したさまざまなことが、有形無形で、施術中に活かされています。そういうすべてを含んで『整体』だと思っているので、私は「関係ない」と思ったことは一度もありませんが。

 また、仕事で年下が上司ということも珍しくありませんが、「年齢は関係ないよ。」も、年上の部下は言っても言いのですが、年下が言うのは関心しませんね。自分の方が立場が上でも、年上には敬意を払う、丁寧語で話す、そういう態度で接している方が、結果的に年上からも、周りからも尊敬されると思います。部下だからと言って、年上の人を呼び捨てで呼びつけるなんてのは、端から見てて気持ちいいものではありません。

 もし、子供がいつも勉強がクラスで一番で、教科書に載っていることをいつ聞いてもスラスラと答えられるくらいなら「宿題なんて別にやんなくていいじゃん!」と言っても、いいでしょう。また、「逆上がりなんて出来なくても、別に困んないしっ。」という場合。たしかに困りませんよ。でもね、それを言っていいのは、逆上がりができた子だけです。できていない子がいくら理由をつけて言っても、それは負け惜しみに過ぎません。

 いくら自分が正しいことを言っているつもりでも、自分がそれを言う立場にない時は、その言葉は説得力を持ちません。『負け惜しみ』や『言い逃れ』にしか聞こえないのです。人に自分の言いたいことがなかなか伝わらない時、主張が通らない時、そういう側面からも物事を考えてみるといいと思います。案外、「それ、お前が言うなよ・・・」思われてるかもしれませんよ。

 

〈整体師の味方コメント〉

 整体師が患者さんにアドバイスをする時も、この点はぜひ気をつけてください。  

 

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