病気なら病院へ、未病なら整体院へ○

 みなさんは、『未病』という言葉を知っていますか?

 最近は、健康情報番組で取り上げられたり、CMでも耳にしたりしますね。文字から想像してもらえば分かると思いますが、要するに『未』だ、『病』気じゃないっていう身体の状態のことです。元々は東洋医学で使われている用語です。健康診断では異常は一切見つからないが、かと言って自分の健康に自信があるかと聞かれればそうではない、というアナタ。東洋医学的な見方からすれば、それは未病という分類に入るかもしれません。

 身体がだるい、手足が冷える、胃腸の調子が悪い、なかなか寝付けない、すぐに肩が凝る、いつも背中や腰が痛い、しょっちゅう偏頭痛が起こる・・・など、いやな症状が身体をおそうのですが、病院で検査を受けても、異常ナシ。年1回の健康診断でも数値にまったく問題ナシ。もちろん、病気にかかっていないに越したことはありませんが、「じゃあ、この不快な症状はどうやったら治るんだ?」って話しにもなりますよね。

 病院で検査を受けるのは大事ですし、検査に異常はなくても、そこで処方される痛み止め等のお薬を飲んで、安静にしているうちに、身体が自己回復して、元通りになることもありますから、病院の有用性は認めます。しかし、それで治らず、薬の量だけ増えていくのであれば、治療方針に疑問符がつきますね。でも、病院は、病気を治すところですので、病気でないと診断されれば、病院としては、あとは原則やることがないんです。

 当院には、整形外科でレントゲン検査で異常ナシで、痛み止めと湿布をもらって帰ってきたけど、腰痛が治まらないという患者さんがとても多いです。椎間板ヘルニアや、脊柱管狭窄症と診断されても、保存療法ということで、外科的には何もせず、リハビリ通院はするけど、なかなか改善せず、当院へ来るようになって、良くなったという方もいらっしゃいます。しかし整形外科や、接骨院・整骨院の保険の範囲内で出来ることは限られているので、ある程度はしかたないですね。

 先日も、頭痛に悩む患者さんが来院されまして、その方は、たまに身体のメンテナンスで当院を利用される方なのですが、当院に来る前に、脳神経外科に行こうか、内科に行こうか悩んだそうです。しかし、頭痛の感じが、風邪でもなく、脳の異常でもないような気がしたので、まずは整体院で、と思ったそうです。

 結果、1時間の整体で、ずいぶん良くなっていただけました。「ここに来て、良かった。」と言っていただけて安心しました。仕事の疲れとひどい肩こり、それと頚椎のズレが原因だったように思います。これを頭痛薬や鎮痛剤でごまかしてしまっていれば、未病の状態から、本当に病気になってしまうかもしれません。整体がお役に立ててよかったと思える瞬間でした。

 整体師は医師ではありません。医療行為ができるのは医師だけです。整体は医療行為ではありません。しかし、だからこそ、医師が行わないことを整体師がやるのだと思います。内科的な痛み、ケガ、病気なら病院へ行くべきでしょう。慢性の痛み、ムチウチなどの後遺症でのお悩み、未病の症状なら、それは整体院のほうが効果を出しやすいかもしれません。

 「病気は病院の仕事、未病は整体院の仕事」、私はそう思って、仕事に臨んでいます。

 

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